2015年9月18日金曜日

第29回まるはち人類学研究会          磯野 真穂 「ゆらぐ身体の人類学―『なぜふつうに食べられないのか―拒食と過食の文化人類学』合評会」

秋涼のみぎり、皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。29回まるはち人類学研究会の詳細が決定しました。お忙しいと時期は思いますが、皆様に会場でお目にかかれますことを楽しみにしております。

主催:まるはち人類学研究会
日時:1025日(日)13:0016:30
会場:南山大学R31教室
(http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/navi/nagoya_main.html)
地下鉄名城線「八事日赤」駅より徒歩約8分、地下鉄鶴舞線「いりなか」駅1番出口より徒歩約15分
* 駐車スペースがありませんので、車でのご来場はお断りいたします。

 

磯野 真穂(国際医療福祉大学大学院)
「ゆらぐ身体の人類学―『なぜふつうに食べられないのか―拒食と過食の文化人類学』合評会」

<スケジュール>
13:0013:05 趣旨説明
13:0513:50 自著解題
13:5014:00 休憩
14:0014:30 コメント①濱雄亮(慶応大学文学部)
14:3015:00 コメント②碇陽子(金沢大学)
15:0015:30 コメント③小川さやか(立命館大学)
15:3015:45 休憩
15:4516:00 コメントへの返答
16:0016:30 質疑応答

<発表要旨>
本著は拒食や過食に陥った6人の女性への4年間111時間に及ぶ、インタビューを元に描かれたエスノグラフィーである。本著においては、従来の研究が主眼としてきた拒食や過食の原因を、生理や心理や社会の中に探ったり、治る方法を探ったりするのではなく、彼女たちの食べ方そのものの中にふつうに食べられなくなった原因を探り、そこから人間はなぜ食べるのかという食の本質に到達することを最終目標とした。本研究会では、本著の要旨を説明するとともに、筆者自身が考えている本著の理論的な問題点、さらにはこれまで筆者が行ってきたシンガポールと日本での拒食と過食の研究に加え、現在行っている漢方外来と循環器外来におけるフィールドワークの結果も踏まえ、文化人類学を外に開くための課題と方法についても言及したい。